イタリアのZeromobileは、チャットアプリ「WhatsApp」が世界中で使えるSIMカード「WhatSim」を発表した。
このSIMカードで興味深いのは、このSIMカードでは「WhatsApp」アプリしか使えないこと、通話・SMS等「WhatsApp」アプリ以外の通信が利用できないこと、ただし定額料金(10ユーロ/年)で世界中で「WhatsApp」アプリのテキストメッセージが利用できることである。(写真、動画、ボイスメッセージのやり取りには、別途チャージしたクレジットを使う。)
使えるアプリ、サービスは限定されるものの、「定額料金で世界中で使える」は画期的だと思う。国際ローミング料金は割高なはずなのに、どのようにしてこの値段でこのサービスを成立させることができたのか、携帯電話事業者間のローミングがどのような契約になっているのか、そもそもどのようなビジネスモデルになっているのだろうか、と思う。
「WhatsApp」アプリ以外の通信が利用できないということは、SIMカードに設定されたAPNからは、「WhatsApp」アプリ専用のサーバーにしか接続できないようになっているものと思われる。
「WhatsApp」アプリはiOSやAndroidだけでなくNokiaのSymbian OSやS40といった一昔前の携帯電話機にも対応しているので、使わなくなってしまった電話機を再活用するのもおもしろそう。
こういうSIMカードがビジネスとして成立するのであれば、「月額1000円で、世界中で200Kbpsのデータ通信が使えるSIMカード」みたいなSIMカードも成立するのではないかと思う。考えるだけでわくわくしてくる。
http://www.whatsapp.com/
http://www.zeromobile.it/